自転・公転テクノロジー
撹拌メカニズム
- 「容器の公転」により、容器内の材料が遠心方向に移動する力が働く脱泡を促す力
- 「容器の自転」により、材料に流れ(回転とせん断)が生じる撹拌を促す力
- また容器が「45度」傾いていることにより、3次元(渦+上下)の流れになる
- これを高速で続けることにより、液体や紛体の塊が細かくなりながら移動し続ける
- その結果プロペラを使用せず、粘度差や比重差のある材料でも短時間で均一な攪拌を実現する
混ぜる(攪拌)
最先端の素材を使用した製品開発には、様々な特性を持った材料を混合(攪拌)するプロセスが不可欠です。製品の質はまさにその組み合わせによって左右されます。また、直ぐに処理しないと硬化したり、温度変化に敏感な材料も多くあり、短時間の処理も求められていました。
高粘度材料を用いた撹拌プロセスの一例
- 素材 油粘土(白・茶各100g)
- 撹拌条件公転2000rpm,自転800rpm
効果的に泡を取る(脱泡)
素材開発によって大きな問題となる気泡の混入は、多くの研究開発者を悩ませていました。真空減圧や超音波、遠心分離など、様々な方式で脱泡を行っていましたが、それぞれ長所・短所があり材料開発の障壁として生じていました。
これらの問題を解決可能なのが、「自転・公転方式ミキサー」です。
自転・公転方式ミキサーは、400Gを超える遠心力を加えながら(公転)、材料自体を流動させる(自転)ことで、通常では得られない脱泡性能を実現しました。
さらに、真空減圧機能を加えたり、適切な回転数を変えるなど、弊社が長年培った調合レシピ・アプリケーションノウハウが研究者・技術者の悩みを解消しました。
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- 大気圧タイプのミキサー
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- 1.「公転の遠心力」で軽い気泡が上昇する
- 2.「脱泡モード」では僅かに自転している
- 3.液面に運ばれた気泡は自転のせん断によって破泡する
- 4.粘度の低い材料はこの原理で脱泡される
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- 真空タイプのミキサー
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- 1.粘度が高いと気泡の上昇速度が遅い
- 2.減圧により材料内の気泡が膨張する、気泡化する溶存ガスも現れる
- 3.気泡は攪拌により液面まで運ばれる
- 4.液面に運ばれた気泡は自転のせん断によって破泡する
- 5.粘度の高い材料もこの原理で脱泡される