繊維を切らずに機能を向上
お客さまのお悩み
プロペラ式ミキサーによる撹拌で、繊維が細かく切断
私たちは、特殊な電波吸収壁材を研究しています。この壁材は電波を吸収する素材で、電波暗室のような特殊なシールドルームに用いられます。壁材に練りこまれた特殊な炭素繊維が壁面の電波反射を防ぎ、検証機器から放射される微弱な電磁波のみを拾うことが可能となります。
これまで一般的なプロペラ式ミキサーで炭素繊維を撹拌していましたが、プロペラせん断力の作用で、どのように試しても材料の繊維が細かく切断されてしまいます。
繊維性が保てないと、電波に対する材料の特性が落ちてしまい、想定していた性能が得られません。そのため、材料の繊維性を損なわない撹拌方法を見つける必要がありました。
シンキーと解決!
繊維性を損なわず、密閉容器内撹拌で安全性を確保
研究に適したミキサーを探していた時、材料の特性を変えずに混合できるという「あわとり練太郎」の広告を見つけました。すぐに問い合わせたところ、実際の材料を使用してデモができると知り、最短日程で予定を組んでもらいました。
「あわとり練太郎」大気圧タイプ(ARE-310)を早速試してみたところ、運転時間はたったの3分。プロペラがないため炭素材料の繊維が保たれたまま混練されていて、本当に驚きました。
また、材料を密閉容器に入れて処理するため飛散防止ができ、安全性が確保される点にも感心しました。シンキーの技術者に理想の混練状態を伝え、何度か実験を重ねた後、最適のレシピを見つけることができました。
・お客様の了解を得て掲載しています。