異なる比重・粘度・材料特性で1日30色の調色を実現
お客さまのお悩み
多品種材料のインク攪拌についての様々な悩み
インクメーカーで複数の色インクを調合し、色見本を制作しています。攪拌技術、材料ロス、作業効率と、さまざまな悩みを抱えていました。
多品種の材料を、同時に均一に撹拌するのは大変難しいことです。色ごとに比重、粘度、材料特性が異なるため、調合が安定せず苦労していました。従来の手攪拌やプロペラ式ミキサーによる攪拌などの方式では混ぜムラやダマができ、UVインクなどの高粘度材料には泡が混入してしまいます。それを回避するために、少量を数回に分けて撹拌していました。
作業を熟練技術者の経験や勘に頼ることが多く、その技術は簡単に引き継げるものではないため、品質保持の難しさも感じていました。
大手企業からの発注が増えて品質要求が高まる中、これは大きな課題でした。
色見本作りでは、途中で色が不足しないよう材料を多めに調合する必要があります。余った材料は廃棄するため、相当な量の材料ロスがありました。
また、攪拌する度に攪拌機や容器を洗浄するため、作業者への大きな負担となっており、作業効率の面でも問題がありました。
このような理由から、効率よく安定した攪拌ができる方法を探していました。
シンキーと解決!
勘と経験ではなく、ミキサーに頼れるように
材料メーカーの担当者から、遠心力だけで材料を攪拌できるという、自転・公転ミキサー「あわとり練太郎」を紹介されました。
半信半疑で試してみたところ、複数の色インクを簡単にムラなく混ぜ合わせることができました。高粘度のUVインクにも気泡が生じませんでした。また、複数の作業者で同じように均質な調合ができ、品質保持の課題も解決できたため、ARE-310(大気圧タイプ)の導入を決めました。
使い捨てのディスポ容器や紙コップが使えるため、機械の洗浄にかけていた時間を調合に充てられるようになりました。
品質保持、作業効率ともに理想的な結果を出すことができて、とても満足しています。
・お客様の了解を得て掲載しています。