高精細な転写を左右する撹拌・脱泡精度
お客さまのお悩み
転写の妨げになる細かい気泡
バイオチップの製造プロセスにおいて、サブミクロンレベルの高精細な転写を実現する材料であるPDMS(高精密転写用シリコーン印象材)の利用が求められていました。
PDMSは主剤・硬化剤の2液がそれぞれ透明で、うまく撹拌できているかを目視で確認することが難しい材料です。
材料本来の性能を十分に発揮するためには、最適な撹拌方法で、転写の妨げとなる細かい気泡の除去に気を配る必要があります。
シンキーと解決!
より良い撹拌・脱泡で転写精度が格段に安定
関係者総出で、より良い撹拌方法を模索していたところ、とある材料メーカーから「あわとり練太郎」ARE-310(大気圧タイプ)を紹介されました。まずはデモをお願いすることになり、混合状態がわかるように主剤を白、硬化剤を赤に着色。手撹拌と「あわとり練太郎」で結果を比較しました。
手撹拌では一見して色むらと、液面に複数の大きな気泡が生じているのが確認できました。一方、「あわとり練太郎」では色むらがなく、細かい気泡の発生も見られず、非常に満足できる状態でした。
使用していた材料は主剤・硬化剤の粘度差が大きかったのにも拘らず、わずか数分で均一に撹拌・脱泡ができたのには驚きました。そして、その後のプロセス検証でも安定した転写精度を得ることができました。材料の発熱も抑えられることが分かり、導入に至りました。
今では「あわとり練太郎」は、研究・製造の両方で欠かせない装置の一つとなっています。
・お客様の了解を得て掲載しています。