脱気・脱泡
2017/09/01
脱気とは?
材料中の溶存した空気(ガス)は材料の温度、圧力を変化させると気泡として現れてきます。ある特定の条件(温度・圧力)において発生する気泡を除去する操作を「脱気」とシンキーでは定義します。
例えば、水性インクは液体中に大量の溶存酸素を含んでいます。水性インクの粘度は水に近い極低粘度であり、大気圧下では材料中の気泡は確認されません。しかしながら、真空減圧を行うと、インク中に含まれる溶存酸素が大量に観察されるようになります。シンキーの自転・公転真空ミキサーで、ある一定の真空減圧下で撹拌・脱気することにより、これらの溶存酸素由来の気泡を効率的に除去することができます。
脱泡とは?
一方、大気圧・常温下で材料(液体)中に観察される気泡を除去する操作を「脱泡」とシンキーでは定義します。
例えば、高粘度のエポキシ樹脂などの接着剤では、樹脂を別の容器に移し替える工程で、材料中に大量の気泡を巻き込みます。高粘度材料は気泡を囲みこむ材料の流体膜が堅固なため、このように巻き込みで生じた気泡は目視で確認できるレベルの泡となります。材料中に残った気泡は最終製品の見た目を悪くするだけでなく、材料の持つ本来の特性を損なう恐れがあります。そのため、大気圧・常温の条件下で観察される材料中の気泡を目視-顕微鏡レベルで除去する必要があります。