【シンキー主催4社共同セミナー】「カーボンナノチューブ最前線セミナー」ご報告
2016/06/28
※本記事は過去に配信したメールマガジンの内容です。内容は配信当時のものとなります。
株式会社シンキーが開発した、カーボンナノチューブ(CNT)を高精度に分散可能な「自転・超音波式ナノ分散機 PR-1」。この製品を軸とし、日本エコカーボン社(CNT)、ミヨシ油脂社(分散剤)、日本ルフト社(評価機器)の3社様にご協力をいただき、6月3日に4社共同技術セミナーを開催致しました。CNTや分散剤、そしてCNTの分散処理方法や評価手法などの、最新の技術を一連のストーリー性の中でご紹介させていただきました。
今年1月の移転を機に、社内で初めて開催したセミナーでしたが、お蔭様で好評のうちに終えることができました。
心よりお礼申し上げます。
4月に募集を開始した際には、すぐに定員に達してしまい、皆様にご迷惑をお掛けしましたことをお詫び申し上げます。
セミナーの概要
環境重視のカーボンナノチューブ製造
有機系廃棄物からバイオメタンガスを抽出し、触媒熱分解により生成したエコカーボンは環境重視のMWCNTです。ご講演では、エコカーボンの製造プロセスや具体的な用途開発事例について、特に電磁波吸収材への適用や、ETCゲート付近電波吸収帯および電波吸収舗装への適用についてご紹介くださいました。
ジェミニ型界面活性剤によるCNTの効果的な分散事例
ジェミニ型界面活性剤は、環境適応型の界面活性剤であり、特に高い界面活性能、安全性の高さ、コストパフォーマンスに優れているといった特長があります。ご講演では、CNTのジェミニ型の界面活性剤が既存の分散剤と比較し、 CNTの分散安定性が高いことを実験データ(ゼータ電位、CPS)に基づきご紹介くださいました。
1-3. 超音波ナノ分散機 PR-1を用いたCNTの分散技術
超音波ナノ分散機PR-1は、既存の超音波バスに比較し分散再現性が高く、超 音波ホモジナイザーレベルの分散性能がある装置です。講演では、既存の超音 波装置との違いを基にPR-1の優位点をご紹介した後、商用されている著名な CNTの分散事例についてご紹介いたしました。
1-4. 最新のCNT分散評価!遠心沈降方式による分散性や高分解能粒度分布測定の紹介
遠心沈降方式による分散性能の評価を行うLUMiSizerや高分解能粒度分布測定装置CPSは、近年多くのCNTの研究者が注目している分散性・安定性評価の装置です。ご講演では、装置の原理、測定の手順、既存の装置との違いについて測定データを基にご紹介くださいました。